Wireshark

ネットワークを流れるパケットを記録し、中身をプロトコルごとに分解して見せるパケットアナライザー。

cat wireshark/meta.yml確認日 2026-10-24

安全性

影響範囲 外に届く他人の通信を見る、または他人の機器へ通信を送る
管理者権限
必要
検証環境
不要

使い方

用途
学習
難易度
初級
形態
デスクトップアプリ
対応環境
Windows / macOS / Linux

信頼性

リポジトリ
wireshark/wireshark
ライセンス
条件つきGPL-2.0
GitHub
スター10,0822026-10-25 時点
メンテ状況
更新が続いている最終更新 2026-10-25
目次
  1. はじめに
  2. Wireshark でできること
  3. 安全な試し方:サンプルファイルを開く
  4. 表示フィルタで絞り込む
  5. 自分の通信を記録する
  6. HTTPS の中身は読めない
  7. 注意点
  8. 次に読む
  9. 出典

Wireshark を使うと、パソコンが送受信しているパケットを 1 つずつ開いて読めます。最初は自分で通信を記録せず、公式が配っているサンプルファイルを開くところから始めると安全です。

この記事は、ネットワークの勉強を始めたばかりの人に向けています。読み終えると、次のことができるようになります。

  • サンプルのキャプチャファイルを開いて、HTTP のやり取りを読む
  • 表示フィルタで、見たいパケットだけに絞り込む
  • 自分のパソコンの通信を記録する

Wireshark でできること

公式ガイドは、主な使い道として次のものを挙げています。

  • ネットワーク管理者がネットワークの不具合を調べる
  • セキュリティ担当者がセキュリティの問題を調べる
  • 開発者がプロトコルの実装をデバッグする
  • 学習者がプロトコルの仕組みを学ぶ
しないこと反対に、Wireshark は侵入検知システムではありません。怪しい通信があっても警告は出ないので、自分でパケットを読んで判断します。また、Wireshark は通信を観察するだけで、自分からパケットを送ることはありません(名前解決のための DNS 問い合わせを除きます。この問い合わせは設定で止められます)。

安全な試し方:サンプルファイルを開く

自分の通信を記録すると、パスワードや閲覧履歴が含まれることがあります。練習には、公式 Wiki の SampleCaptures にあるファイルを使いましょう。

  1. Wireshark の公式ダウンロードページから、使っている OS 用のインストーラーを入手してインストールします。
  2. SampleCaptures の「HyperText Transport Protocol (HTTP)」の項目から http.cap をダウンロードします。HTTP のリクエストとレスポンスが 1 往復だけ入った小さなファイルです。
  3. Wireshark を起動し、File>Open で http.cap を開きます。
  4. 一覧から 1 行選ぶと、下のペインにそのパケットの中身が層ごとに表示されます。Ethernet、IP、TCP、HTTP の順に開いていくと、1 つのパケットが何重にも包まれていることが分かります。

表示フィルタで絞り込む

パケットが多いときは、画面上部の表示フィルタ欄に条件を入れます。

入力する文字 表示されるもの
tcp TCP のパケットだけ
http.request HTTP のリクエストだけ
ip.addr==192.168.0.1 192.168.0.1 が送信元か宛先のパケット

条件は and や or でつなげられます。使えるプロトコルとフィールドの一覧は、View>Internals>Supported Protocols で確認できます。

自分の通信を記録する

サンプルに慣れたら、自分のパソコンの通信を記録してみます。対象は、自分のパソコンと自分が管理するネットワークに限ってください。

Windows では、パケットの記録に Npcap というソフトが必要です。Wireshark のインストーラーに Npcap が含まれているので、インストール時の設定をそのまま使えば一緒に入ります。Npcap がなくても、保存済みのファイルを開くことはできます。

記録するパケットを最初から絞りたいときは、キャプチャフィルタを使います。キャプチャフィルタは表示フィルタとは書き方が違い、libpcap の形式で書きます。たとえば tcp port 23 and host 10.0.0.5 は、10.0.0.5 との telnet 通信だけを記録します。

キャプチャフィルタ 表示フィルタ
効くタイミング 記録する前 記録した後
書き方 libpcap 形式(例:host 10.0.0.5) Wireshark 独自(例:ip.addr==10.0.0.5)
外したパケット 保存されない 保存されていて、条件を消せば再び表示される

HTTPS の中身は読めない

HTTPS の通信は TLS で暗号化されているので、記録しても中身はそのまま読めません。Wireshark は、鍵の情報(キーログファイルなど)を渡したときだけ TLS を復号できます。詳しい手順は公式 Wiki の TLS のページにあります。

注意点

  • 他人の通信を、本人や管理者の許可なく記録しないでください。
  • 自分で記録したファイルには、パスワードや個人情報が入っていることがあります。人に渡したりネットに上げたりする前に、中身を確かめてください。
  • Windows 版のインストーラーは Wireshark Foundation の署名付きで配布されています。入手は公式サイトからにしてください。

次に読む

出典

  1. ユーザーガイド:はじめにwww.wireshark.org/docs/wsug_html_chunked/ChapterIntroduction.html
  2. ユーザーガイド:Windows へのインストールwww.wireshark.org/docs/wsug_html_chunked/ChBuildInstallWinInstall.html
  3. ユーザーガイド:表示フィルタの書き方www.wireshark.org/docs/wsug_html_chunked/ChWorkBuildDisplayFilterSection.html
  4. ユーザーガイド:記録中の絞り込み(キャプチャフィルタ)www.wireshark.org/docs/wsug_html_chunked/ChCapCaptureFilterSection.html
  5. Wiki:SampleCaptureswiki.wireshark.org/SampleCaptures
  6. Wiki:TLSwiki.wireshark.org/TLS

確認日 2026-10-24

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