Prowler

AWS、Azure、Google Cloud などのクラウドの設定を読み取り、セキュリティの基準に合っていない箇所を一覧にする監査ツール。

cat prowler/meta.yml確認日 2026-10-24

安全性

影響範囲 外に届く他人の通信を見る、または他人の機器へ通信を送る
管理者権限
不要
検証環境
不要

使い方

用途
診断・監査
難易度
中級
形態
コマンドライン
対応環境
Linux / macOS / Docker

信頼性

リポジトリ
prowler-cloud/prowler
ライセンス
自由に使えるApache-2.0
GitHub
スター15,0942026-10-25 時点
メンテ状況
更新が続いている最終更新 2026-10-25
目次
  1. はじめに
  2. Prowler でできること
  3. 必要な権限(AWS の場合)
  4. 安全な試し方:自分の AWS アカウントを点検する
  5. 主な使い方
  6. 注意点
  7. 次に読む
  8. 出典

Prowler は、クラウドのアカウントの設定を読み取り、「S3 バケットが公開されている」のような危ない設定を見つけて一覧にするツールです。AWS では、読み取り専用の権限を付けたユーザーかロールを用意するだけで点検を始められます。

この記事は、AWS などのクラウドを管理していて、設定に穴がないか確かめたい人に向けています。読み終えると、次のことができるようになります。

  • Prowler に必要な AWS の権限を用意する
  • 自分の AWS アカウントを点検して、レポートを読む
  • 調べるサービスや結果を絞り込む

Prowler でできること

Prowler は、クラウドの API を呼び出して設定を集め、用意されたチェック項目と照らし合わせます。チェック項目は CIS、NIST、PCI-DSS、ISO 27001 などの基準にひも付いているので、どの基準のどの項目を満たしていないかが分かります。

公式が対応している主な対象は次のとおりです。

種類 対象
クラウド AWS、Azure、Google Cloud、Oracle Cloud(OCI)、Alibaba Cloud
コンテナ Kubernetes
SaaS Microsoft 365、Google Workspace、GitHub、Cloudflare、MongoDB Atlas、Okta、Vercel など
コード IaC(Terraform などの設定ファイル。内部で Trivy を使います)

対象の数はよく増えるので、最新の一覧は公式リポジトリの表か Prowler Hub で確かめてください。

Prowler には、コマンドラインで使う Prowler CLI のほかに、Web 画面で使う Prowler Local Server と、クラウドサービスの Prowler Cloud があります。この記事では Prowler CLI を扱います。

しないことProwler は、通常の実行では設定を読むだけで、クラウドの設定は変えません。設定を変えるのは、--fixer を付けて自動修正を実行したときだけです。

必要な権限(AWS の場合)

公式ドキュメントは、Prowler を動かすユーザーかロールに、AWS が用意している次の 2 つのポリシーを付けるよう案内しています。

  • SecurityAudit
  • ViewOnlyAccess

一部のチェックには、これに加えて読み取り用の権限が必要です。公式リポジトリの prowler-additions-policy.json をカスタムポリシーとして付けます。

どれも読み取りのための権限です。点検に書き込みの権限は要らないので、管理者権限の認証情報で Prowler を動かさないでください。

安全な試し方:自分の AWS アカウントを点検する

  1. Python 3.10 以上を用意し、pipx install prowler か pip install prowler でインストールします。macOS と Linux では brew install prowler も使えます。prowler -v でバージョンが表示されれば完了です。

  2. 自分の AWS アカウントに、上の権限だけを付けた IAM ユーザーかロールを作ります。

  3. その認証情報を AWS CLI のプロファイルとして設定します。

  4. プロファイルとリージョンを指定して実行します。

    prowler aws --profile custom-profile -f us-east-1
  5. 実行が終わると、output フォルダに CSV、JSON-OCSF、HTML のレポートができます。HTML を開くと、チェックごとの結果(PASS や FAIL)を確かめられます。

初めは -f でリージョンを 1 つに絞ると、短い時間で終わります。

主な使い方

やりたいこと コマンド
使えるチェック項目を一覧にする prowler aws --list-checks
使える基準(コンプライアンス)を一覧にする prowler aws --list-compliance
特定のサービスだけ調べる prowler aws --services s3 ec2
特定のチェックを外す prowler aws --excluded-checks s3_bucket_public_access
不合格(FAIL)の結果だけ出す prowler aws --status FAIL
出力形式と保存先を決める prowler aws -M csv json-ocsf -o <保存先のフォルダ>
レポートをブラウザで見る prowler dashboard

Prowler は、不合格のチェックがあると終了コード 3 で終わります。CI で止めたくないときは -z(--ignore-exit-code-3)を付けます。

注意点

  • 点検する対象は、自分のアカウントか、書面で許可を得たアカウントに限ってください。他人の認証情報を使って点検してはいけません。
  • --fixer を付けると、Prowler がクラウドの設定を書き換えます。公式ドキュメントによると、Access Analyzer、GuardDuty、Security Hub の修正では AWS の料金がかかることがあります。使う前に prowler aws --list-fixers で内容を確かめてください。
  • prowler dashboard の画面には認証がありません。インターネットから見える場所で公開しないでください。
  • レポートにはアカウント ID やリソース名が入ります。人に渡す前に中身を確かめてください。
  • Windows で動かす手順は、公式ドキュメントでは確認できませんでした(未確認)。公式の Docker イメージ(toniblyx/prowler)も公開されています。

次に読む

出典

  1. 公式リポジトリ READMEgithub.com/prowler-cloud/prowler
  2. ドキュメント:Prowler CLI のインストールdocs.prowler.com/getting-started/installation/prowler-cli
  3. ドキュメント:Prowler CLI の基本的な使い方docs.prowler.com/getting-started/basic-usage/prowler-cli
  4. ドキュメント:AWS の認証と必要な権限docs.prowler.com/user-guide/providers/aws/authentication
  5. ドキュメント:Fixer(自動修正)docs.prowler.com/user-guide/cli/tutorials/fixer
  6. ドキュメント:その他のオプションdocs.prowler.com/user-guide/cli/tutorials/misc
  7. ドキュメント:ローカルダッシュボードdocs.prowler.com/user-guide/cli/tutorials/dashboard

確認日 2026-10-24

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