MobSF

Android や iOS のアプリを読み込んで、危ない設定や権限、コードの問題を一覧にするモバイルアプリ診断ツール。ブラウザから操作します。

cat mobsf/meta.yml確認日 2026-10-24

安全性

影響範囲 手元だけ自分の端末の中で完結し、外には何も送らない
管理者権限
不要
検証環境
不要

使い方

用途
診断・監査
難易度
中級
形態
Web サービス
対応環境
Docker / Linux / macOS / Windows

信頼性

リポジトリ
MobSF/Mobile-Security-Framework-MobSF
ライセンス
条件つきGPL-3.0
GitHub
スター22,0322026-10-25 時点
メンテ状況
更新が続いている最終更新 2026-10-25
目次
  1. はじめに
  2. MobSF でできること
  3. 安全な試し方:自作アプリを静的解析する
  4. 動的解析に必要なもの
  5. 注意点
  6. 次に読む
  7. 出典

MobSF(Mobile Security Framework)を使うと、スマートフォンアプリのファイルをブラウザにアップロードするだけで、問題になりそうな箇所の一覧を作れます。この記事では、自分で作ったアプリの点検に絞って使い方を説明します。

この記事は、Android や iOS のアプリを作っていて、公開前に安全面を確かめたい人に向けています。読み終えると、次のことができるようになります。

  • Docker で MobSF を起動する
  • 自作アプリの APK などを静的解析にかけ、結果を読む
  • 動的解析に何が必要かを判断する

MobSF でできること

MobSF は、Android・iOS・Windows のアプリを調べる診断ツールです。調べ方は 2 種類あります。

静的解析 動的解析
調べ方 アプリのファイルを分解して読む アプリを実際に動かして挙動を見る
入力 APK、IPA、APPX、ソースコード Android または iOS のアプリ
必要な環境 MobSF だけ 対応する Android エミュレーターや端末など
分かること 権限、設定、コード中の問題など 実行中のデータや通信など

MobSF には REST API と CLI もあり、CI/CD に組み込んで自動で点検することもできます。

しないことMobSF は問題になりそうな箇所を示しますが、見つかった問題を直してはくれません。また、結果のすべてが本物の脆弱性とは限りません。一つずつ自分のコードと照らし合わせて確かめます。

安全な試し方:自作アプリを静的解析する

まずは動的解析を使わず、静的解析だけを試します。必要なのは Docker だけです。公式ドキュメントは Docker 20.10.0 以上を勧めています。

  1. 公式ドキュメントの手順どおりに、最新のイメージを取得して起動します。

    docker pull opensecurity/mobile-security-framework-mobsf:latest
    docker run -it --rm -p 8000:8000 opensecurity/mobile-security-framework-mobsf:latest
  2. ブラウザで http://127.0.0.1:8000 を開きます。

  3. 初期のユーザー名とパスワード(どちらも mobsf)でログインします。

  4. 自分でビルドした APK などをアップロードします。解析が終わると、結果のページが表示されます。

  5. 権限や設定の指摘を見て、意図したとおりになっているかを確かめます。

この起動方法は --rm を付けているので、止めるとコンテナごと消え、中に保存された解析結果も残りません。結果を残したいときは、公式の「Docker のオプション」にある手順で、手元のフォルダをコンテナの /home/mobsf/.MobSF にマウントします。

動的解析に必要なもの

動的解析では、MobSF を起動する前に、対応する Android の仮想端末か実機を動かしておく必要があります。公式ドキュメントが挙げている主な環境は次のとおりです。

環境 公式ドキュメントの説明
Genymotion Desktop 最も手間なく用意できる環境として勧められています
Android Studio のエミュレーター Google Play ストアが入っていないイメージで作る必要があります
Android 実機 開発者向けオプションと USB デバッグを有効にします(v4.6.0 以降のベータ機能)
iOS Corellium の iOS 仮想端末か、脱獄した iOS 端末(ベータ)が必要です

root 化した Android での完全な対応は、Android 11(API 30)までです。それより新しい版や root 化していない端末は、v4.6.0 以降の Frida Gadget モード(ベータ)で扱うと説明されています。このモードはアプリに手を加えて署名し直すので、アプリの署名が変わります。なお、この記事を書いた時点で GitHub の最新リリースは v4.5.3 です。実機と Frida Gadget モードを使う場合は、手元の版が対応しているかを確かめてください。

動的解析で起動するときは、端末の識別子を MOBSF_ANALYZER_IDENTIFIER で渡し、ポート 1337 も開けます。

docker run -it --rm \
    -p 8000:8000 \
    -p 1337:1337 \
    -e MOBSF_ANALYZER_IDENTIFIER=<adb device identifier> \
    opensecurity/mobile-security-framework-mobsf:latest

Linux では、--add-host=host.docker.internal:host-gateway の追加も必要です。識別子の調べ方は、公式の Dynamic Analyzer のページに環境ごとに書かれています。

注意点

  • 解析するのは、自分が作ったアプリか、書面で許可を得たアプリだけにしてください。他人のアプリの解析は、利用規約で禁じられていることがあります。
  • 初期のユーザー名とパスワードは公開されています。MobSF をインターネットから届く場所で動かさないでください。
  • 動的解析で実機を使うとき、ADB サーバーのポート(5037)を外から触れる状態にすると、つながっている端末をすべて操作されるおそれがあります。公式ドキュメントのとおり、ファイアウォールで Docker のホストだけに制限してください。
  • VirusTotal との連携は初期状態では無効です。有効にしてファイルのアップロード(MOBSF_VT_UPLOAD)まで許可すると、アプリのファイルが VirusTotal へ送られます。公開前のアプリでは注意してください。
  • 静的解析では、アプリ内のドメインを調べる機能(MOBSF_DOMAIN_MALWARE_SCAN)が初期状態で有効です。

次に読む

出典

  1. 公式リポジトリ READMEgithub.com/MobSF/Mobile-Security-Framework-MobSF
  2. 公式ドキュメント:Docker での起動(Running MobSF)mobsf.github.io/docs/
  3. 公式ドキュメント:動的解析(Dynamic Analyzer)mobsf.github.io/docs/
  4. 公式ドキュメント:Docker のオプションmobsf.github.io/docs/
  5. 公式ドキュメント:設定項目(Configurations)mobsf.github.io/docs/
  6. リリース:v4.5.3github.com/MobSF/Mobile-Security-Framework-MobSF/releases/tag/v4.5.3

確認日 2026-10-24

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